鉄はなぜさびるの?

コハク
コハク自転車や鉄の柵が、いつの間にか赤茶色に。あれは何が起きているのでしょう?
30秒でわかる答え
コハクさびのしくみを、30秒でまとめましたわ。

鉄がさびるのは、空気中の酸素と水の両方にふれて、ゆっくり化学反応を起こすからです。鉄の表面にできた水のまくの中で、鉄が電子を手放して溶け出し、酸素と結びついて赤茶色のさびになります。酸素か水のどちらかがなければ、鉄はほとんどさびません。

赤茶色にさびた2本の鉄の鎖
赤茶色にさびた鉄の鎖。表面のさびは、もろくはがれやすい性質があります。写真:Biswarup Ganguly / CC BY-SA 3.0 / ウィキメディア・コモンズ

酸素と水がそろうとさびる

鉄がさびるには、酸素と水の両方が必要です。たとえば、酸素を抜いた水の中に入れた鉄くぎは、何週間たってもさびません。灯油のように水をふくまない液体に入れた場合も、酸素はあってもさびません。

図:鉄がさびるのはどんなとき?
さびる条件をくらべると酸素と水があるふつうの空気の中さびる酸素だけ灯油に入れたくぎさびない水だけ酸素を抜いた水の中さびない両方がそろうとさびる

表面に小さな電池ができる

さびは、鉄の表面に小さな電池のようなしくみができて進みます。水のまくの中で、ある場所では鉄が電子を手放して溶け出し、その電子は鉄の中を通って別の場所へ移ります。そこで酸素が電子を受け取ります。溶け出した鉄は、さらに酸素や水と結びついて、赤茶色のさびになります。

コハク
コハク鉄の表面に、小さな電池ができるのですね。

さびははがれて進み続ける

アルミニウムなどは、表面にうすくて丈夫な膜ができ、それが中の金属を守ります。ところが鉄のさびはもろく、はがれ落ちやすいので、新しい鉄の面がまた空気と水にさらされます。そのため、鉄は放っておくと、さびがどんどん中まで進んでいきます。

塩で速くなり、ペンキで防ぐ

海の近くや、冬に道路へ雪どけ用の塩をまく地域では、鉄がさびやすくなります。塩水にふれた鉄は、真水のときよりも速くさびるのです。さびを防ぐ代表的な方法は、ペンキをぬって酸素と水をさえぎることです。ただし、ペンキに傷がつくと、そこからさびが始まることがあります。

もっと知りたい

  • ステンレスがさびにくいのは、まぜてあるクロムが表面にうすい保護膜を作り、中の鉄を守るからです。
  • 地中の鉄のパイプは、マグネシウムの棒とつないでおくと、マグネシウムが先に溶けて鉄を守ってくれます。
コハク
コハク酸素と水がそろうと、鉄はさびる。どちらかをさえぎれば、さびは防げるのですわ。

3択クイズで確かめよう

鉄がさびるのに必要なものは?

答えを見る
  1. 酸素だけ
  2. 水だけ
  3. 酸素と水の両方

酸素と水の両方 鉄は空気中の酸素と水の両方にふれて、ゆっくり反応してさびます。どちらかがなければ、ほとんどさびません。

参考資料

  1. 11.7: Corrosion (Chemistry: Physical Principles)Chemistry LibreTexts(トロント大学の講義教材)(英語)
  2. Corrosion as an Electrochemical ProcessHyperPhysics(ジョージア州立大学)(英語)

内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。