冬になるとなぜ静電気でパチッとするの?

コハク
コハク冬になると、ドアノブにさわるのが少しこわくなりませんか? あのパチッには理由がありますの。
30秒でわかる答え
コハクカギをにぎるのは、空気の乾き具合ですわ。

冬に静電気が起きやすいのは、空気が乾いていて、体や服にたまった電気が逃げにくいからです。物がこすれ合うと電子が移り、電気がたまります。湿気の多い季節は、物の表面のうすい水の膜を通って電気が少しずつ逃げますが、乾いた冬はたまったまま。ドアノブなどの金属にふれた瞬間に一気に流れて、パチッとなります。

こすった風船に髪の毛が引き寄せられている様子
こすって電気を帯びた風船に、髪の毛が引き寄せられています。写真:MikeRun / CC BY-SA 4.0(トリミング) / ウィキメディア・コモンズ

こすれると電子が移る

物はすべて、マイナスの電気を持つ電子と、プラスの電気を持つ部分を同じだけ持ち、ふだんはつり合っています。マギル大学の解説によると、ちがう種類の物がふれ合ったりこすれたりすると、電子が一方からもう一方へ移ります。電子をもらった側はマイナス、失った側はプラスの電気を帯びます。

移る向きは物しだい

どちらに電子が移るかは、物の種類で決まります。ゴムやアクリルは電子を受け取りやすく、髪の毛やガラス、ウールは電子を手放しやすい性質があります。ウールの帽子をぬぐと髪がふわっと逆立つのは、同じ種類の電気を帯びた髪どうしが反発し合うためです。

湿気が電気を逃がす

ケンタッキー大学の解説によると、湿度が高いときは、物の表面に目に見えないほどうすい水の膜ができ、これが通り道になって、たまった電気を少しずつ逃がします。空気が乾いているとこの膜ができにくく、電気が体や服にたまったままになります。

図:湿った季節と乾いた冬のちがい
服や髪がこすれる電子が移って電気がたまる湿った季節水の膜を通って少しずつ逃げるパチッとしにくい乾いた冬電気がたまったまま逃げない金属でパチッ
コハク
コハク目に見えない水の膜が、電気の通り道になっていたのですね。

暖房でさらに乾く

冬の冷たい空気は、もともと水分を少ししか含めません。それを暖房で温めても水分の量は増えないので、部屋の中はとても乾いた状態になります。電気をためた体がドアノブのような金属に近づくと、電気が一気に移ります。そのときに感じるのが、あのパチッです。

もっと知りたい

  • 静電気の電圧は数千ボルトにもなることがありますが、流れる電気の量とエネルギーはごくわずかです。
  • 加湿器で部屋の湿度を上げると、たまった電気が逃げやすくなり、パチッとしにくくなります。
  • 鍵や硬貨など金属の物を持って先に金属にふれると、電気がそちらを通って流れ、指先のパチッを避けやすくなります。
コハク
コハクこすれてたまった電気が、乾いた冬は逃げ場をなくす。湿度を上げるのが、いちばんの対策ですわ。

3択クイズで確かめよう

冬に静電気でパチッとしやすいのはなぜ?

答えを見る
  1. 寒いと電気が増える
  2. 空気が乾いている
  3. 服をたくさん着る

空気が乾いている 湿気が多いと物の表面のうすい水の膜から電気が逃げますが、乾いた冬は電気が体や服にたまったままになるからです。

参考資料

  1. How can I stop getting static shocks?McGill University Office for Science and Society(英語)
  2. Static electricity in winterUniversity of Kentucky, Department of Physics and Astronomy (SciWorks)(英語)

内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。