魔法瓶はどうして温度を保てるの?

まずは30秒で、答えをお伝えしますね。魔法瓶は、熱が伝わる3つの道をまとめて少なくしています。二重の壁のあいだを真空にして、ふれて伝わる熱と、空気が動いて運ぶ熱を止め、壁を鏡のように光らせて、赤外線として出ていく熱を減らします。中身を温めているのではなく、熱の出入りをゆっくりにしているので、冷たい飲み物にも使えます。

熱の伝わり方は3つ
熱の伝わり方には3つあります。ふれているもの同士で伝わる「伝導」、空気や水が動いて熱を運ぶ「対流」、そして赤外線という目に見えない光として出ていく「放射」です。魔法瓶は、この3つをまとめて少なくするように作られた入れ物です。
二重の壁と真空
魔法瓶の中身を入れる部分は、壁が2枚重なっていて、そのあいだの空気が抜かれた真空になっています。2枚の壁はふれ合っていないので、伝導が起きにくくなります。また、あいだに空気がほとんどないので、空気が動いて熱を運ぶ対流も起きません。シドニー大学の物理の教材では、中が熱くても外側の壁はほぼ室温のままだと説明されています。
鏡のような壁で放射を減らす
残る放射を減らすのが、鏡のように光らせた壁です。イリノイ大学の解説によると、黒いものは熱をよく吸い、よく出しますが、ぴかぴかの面は赤外線をはね返し、自分からもほとんど出しません。そのため、熱い中身の熱は内側へはね返されます。口は、熱が伝わりにくいふたでふさぎます。

温めるのではなく、ゆっくりにする
魔法瓶は、中身を温める道具ではありません。熱の出入りをゆっくりにしているだけなので、同じしくみで冷たい飲み物も冷たいまま保てます。ただし熱の出入りを完全には止められません。2枚の壁がつながっている口の部分や、底の支えからは、少しずつ熱が伝わります。
もっと知りたい
- 真空の魔法瓶は、発明したスコットランドの物理学者ジェームズ・デュワーの名前から「デュワー瓶」とも呼ばれます。
- 研究や理科の実演では、とても冷たい液体窒素を冷たいまま保つためにも、同じしくみの入れ物が使われています。
- 壁のあいだが真空だと外から空気に押されますが、材料の強さを考えて正しく設計すれば、壁はつぶれません。

3択クイズで確かめよう
魔法瓶が温度を保てるのはなぜ?
答えを見る
- 中身を温めているから
- 厚い金属で包むから
- 熱の出入りを減らすから
熱の出入りを減らすから 二重の壁のあいだを真空にし、壁を鏡のように光らせて、熱の伝わる道をまとめて少なくしています。だから冷たい飲み物も保てます。
二重の壁のあいだを真空にし、壁を鏡のように光らせて、熱の伝わる道をまとめて少なくしています。だから冷たい飲み物も保てます。
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- Characteristics of DewarsUniversity of Illinois Urbana-Champaign, Physics Van(英語)
- Thermos Flask (Workshop Tutorials for Physics, Thermal Physics Activities)The University of Sydney, School of Physics(英語)
内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。



