クモは自分の巣にくっつかないの?

理由はひとつではないのですわ。30秒でお伝えしますね。クモは、いくつかの工夫を組み合わせて、自分の巣にくっつきにくくしています。円い網でねばねばするのはうず巻き状の横糸だけで、縦糸やわくの糸はねばつきません。さらに足は枝分かれした細かい毛と、くっつきにくい表面でおおわれ、足の動かし方にも気をつけています。
工夫を組み合わせている
クモが自分の巣にからまらないのは、ひとつの理由だけではなく、いくつかの工夫を組み合わせているからです。ただし、クモの足がのりにまったく反応しないわけではありません。くっつく力を、うまく小さくしているのです。

ねばねばするのは横糸だけ
まず、巣の糸がすべてねばねばしているわけではありません。円い網では、ねばねばするのは、うず巻き状に張られた横糸(捕獲糸)だけです。中心から放射状にのびる縦糸や、網のまわりのわくの糸はねばつかず、強くてじょうぶです。

足場の糸から張りかえる
網を作るとき、クモはまず縦糸を張り、中心から外へ向かって、足場になる仮のうず巻き糸を張ります。そのあと向きを変えて戻りながら、足場の糸を巻き取り、すき間のせまいねばねばの横糸に張りかえていきます。多くのクモでは足場の糸は取りのぞかれますが、ジョロウグモのなかまでは、ねばつかない足場の糸が網の一部として残ります。
足の毛と、くっつきにくい表面
それでもクモは、網を1枚作るあいだに、ねばねばの糸を何百回から何千回も足で押します。2012年に発表されたスミソニアン熱帯研究所などの研究では、クモの足が枝分かれした細かい毛でおおわれ、のりのしずくが毛の上をすべっていくことが分かりました。足の表面には、くっつきにくくする物質もあると考えられています。足を洗ってこれを落とすと、糸により強くくっつきました。クモは足の動かし方にも気をつけて、くっつく力を小さくしています。
もっと知りたい
- 2012年の研究で調べられたのは、ジョロウグモのなかまとトゲグモのなかまの2種で、拡大レンズ付きのビデオカメラや顕微鏡で足の動きやのりのしずくを観察しました。
- 強くてかたい縦糸やわくの糸は、虫がぶつかったときの衝撃をやわらげて、網がこわれるのを防ぐ役目もしています。
- 網のわきに葉を巻いた隠れ家を作り、網の中心と1本の糸でつないで、虫がかかったゆれを感じとるクモもいます。

3択クイズで確かめよう
クモの円い網で、ねばねばするのはどの糸?
答えを見る
- 縦糸
- わくの糸
- うず巻き状の横糸
うず巻き状の横糸 ねばねばするのはうず巻き状の横糸だけで、縦糸やわくの糸はねばつきません。クモは足の毛や動かし方の工夫も組み合わせています。
ねばねばするのはうず巻き状の横糸だけで、縦糸やわくの糸はねばつきません。クモは足の毛や動かし方の工夫も組み合わせています。
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- Fancy footwork and non-stick leg coating helps spiders not stick to their own websSmithsonian Tropical Research Institute(ScienceDaily掲載のプレスリリース)(英語)
- Orb Web Construction and FeaturesVirginia Tech Department of Entomology(英語)
- Junctional microstructure of the non-sticky spiral scaffold in the golden orb web spider, Trichonephila clavata (Applied Microscopy, 2025)PubMed Central(査読論文)(英語)
内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。



