牛乳はなぜ白く見えるの?

答えは、光のいたずらにあるのですわ。30秒でお伝えしますね。牛乳が白いのは、白い色のもとが溶けているからではなく、光の散らばり方によるものです。牛乳の中には、カゼインというたんぱく質が集まった小さな粒と、脂肪の小さな粒がたくさん浮かんでいます。これらの粒に当たった光が四方八方へ散らばり、まっすぐ通りぬけられないため、白くにごって見えます。

牛乳の中に浮かぶ2種類の粒
牛乳から粒を取りのぞいた残りの液体(乳清)は、わりあい透き通った液体です。この中に、カゼインというたんぱく質が集まってできた粒「カゼインミセル」と、脂肪が小さな玉になった「脂肪球」が、数えきれないほど浮かんでいます。高エネルギー加速器研究機構の資料では、カゼインミセルの直径はおよそ100ナノメートル(1ミリの1万分の1)とされています。
光が散らばって白く見える
光は、まわりの水と光の曲がり方がちがう、比較的大きな粒に当たると、進む向きを変えて散らばります。牛乳の中にはそうした粒がとても多いので、光は粒にぶつかっては向きを変えることを何度もくり返します。こうしてあちこちに散らばった光が目に届くため、牛乳は向こう側が見えない白い色に見えます。

大きな脂肪球も白さをつくる
脂肪球はカゼインミセルより大きな粒です。研究論文によると、しぼったままの牛乳の脂肪球は0.8〜12マイクロメートルで、脂肪の粒を細かく砕く加工(ホモジナイズ)をした牛乳では1マイクロメートルより小さくなります。牛乳の白さは、カゼインミセルと脂肪球の両方が光を散らばらせることで生まれています。
青みや黄色みが出るわけ
牛乳の色合いは、粒の種類によって少し変わります。脂肪を取りのぞいた脱脂乳が少し青みがかって見えるのは、残ったカゼインミセルが小さく、赤い光より青い光を多く散らばらせるためです。反対に、脂肪の多いクリームが黄色っぽいのは、脂肪球に含まれるカロテンという色素によるものです。
もっと知りたい
- 乳清に溶けている小さなたんぱく質は、粒が小さすぎるため、牛乳の白さにはほとんど関わらないとされています。
- 水そうの水に脱脂乳を少しずつ混ぜて横から光を当てると、光の通り道は青っぽく、向こう側に届く光は赤っぽくなります。空の青さと夕日の赤さを説明する、昔からある授業の実験です。
- 乳清には、ビタミンの一種のリボフラビンが含まれていて、黄緑っぽい色をしています。

3択クイズで確かめよう
牛乳が白く見えるのはなぜ?
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- 白い色のもとが溶けているから
- 小さな粒が光を散らばらせるから
- カルシウムが白い色だから
小さな粒が光を散らばらせるから カゼインというたんぱく質の粒と脂肪の粒に当たった光が四方八方へ散らばり、まっすぐ通りぬけられないため白く見えます。
カゼインというたんぱく質の粒と脂肪の粒に当たった光が四方八方へ散らばり、まっすぐ通りぬけられないため白く見えます。
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- 牛乳のナノサイエンス ~牛乳のミクロ構造が温度に対して敏感に変化することを発見~(プレスリリース)高エネルギー加速器研究機構(KEK)
- Milk Composition - Colorful Milk(ANSC 438 講義資料、Internet Archive 保存版)University of Illinois, Department of Animal Sciences(英語)
- Observation of a temperature dependent anomaly in the UV translucency of milk useful for UV-C preservation techniquesScientific Reports(PubMed Central 掲載)(英語)
- Quantifying the "milky sky" experimentApplied Optics(Optical Society of America、グラナダ大学の掲載版)(英語)
内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。



