ホイップクリームはなぜ泡立つの?

泡を支えている、意外な主役がいるのですわ。30秒でお伝えしますね。生クリームをかき混ぜると、入った空気が細かい泡になり、泡の表面にたんぱく質と脂肪の粒(脂肪球)が集まります。かき混ぜ続けると脂肪球どうしが一部だけくっつき合い、泡を囲むあみ目をつくります。このあみ目が泡を支えるので、泡がつぶれずに、ふんわりした形が保たれます。

生クリームは脂肪の粒が浮かぶ液体
泡立て用の生クリームは、水の中に脂肪の小さな粒「脂肪球」がたくさん散らばった液体で、脂肪の割合は30〜40%と高めです。研究では、しっかりした形の泡をつくるには、脂肪分が少なくとも30%必要とされています。泡立てると、水と脂肪の2つでできていた生クリームが、空気を加えた3つでできたものに変わります。
泡の表面にたんぱく質と脂肪球
かき混ぜ始めると、まず大きな空気の泡が入り、液体の中のたんぱく質がすばやく泡の表面につきます。かき混ぜるうちに大きな泡は細かい泡に分かれ、続いて脂肪球が、泡の表面についたたんぱく質の一部と入れかわります。
脂肪球のあみ目が泡を支える
さらにかき混ぜると、脂肪球どうしが完全には混ざり合わず、一部だけくっつく「部分合一(ぶぶんごういつ)」が起こり、クリームがかたくなっていきます。最後には、つながった脂肪球のあみ目が泡を囲んで支え、泡がつぶれるのを防ぎます。

固まった脂肪と冷たさ
このとき、脂肪球の中の脂肪が一部、固まった結晶になっていることが大切です。研究では、部分合一を進めて泡をしっかりさせるには、脂肪の少なくとも40%が結晶になっている必要があるとされています。ある研究では、10℃を超えると脂肪球がこわれやすいため、冷蔵庫で5℃に冷やした生クリームを4.6〜6.3℃に保って泡立てていました。
泡立てすぎると
ただし、泡立てすぎにも注意が必要です。かき混ぜすぎると、くっつき合った脂肪球がこわれて大きなかたまりになり、形を保つ力が落ちてしまいます。
もっと知りたい
- 泡立て用の生クリームには、牛乳を遠心分離して作るものと、乳脂肪と脱脂粉乳などを水と混ぜて作るものがあります。
- 脂肪分のちがう生クリームを比べた研究では、脂肪分が高いほど、泡のまわりの脂肪球の層がしっかりして、泡が安定しやすいことが確かめられています。

3択クイズで確かめよう
ホイップクリームの泡を支えているものは?
答えを見る
- 砂糖の結晶
- 牛乳の水分
- 脂肪球のあみ目
脂肪球のあみ目 かき混ぜると泡の表面に脂肪球が集まり、一部だけくっつき合って泡を囲むあみ目をつくり、泡がつぶれないよう支えます。
かき混ぜると泡の表面に脂肪球が集まり、一部だけくっつき合って泡を囲むあみ目をつくり、泡がつぶれないよう支えます。
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- Effects of monoacylglycerols with different saturation degrees on physical and whipping properties of milk fat-based whipping creamsFood Science and Biotechnology(PubMed Central 掲載)(英語)
- Microstructure and chemorheological behavior of whipped cream as affected by rice bran protein additionFood Science & Nutrition(PubMed Central 掲載)(英語)
- Air bubble dispersion imaging in whipping cream with specified fat contents by fuzzy phase classification implemented in electrical impedance tomographyScientific Reports(PubMed Central 掲載)(英語)
内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。



