シマウマはなぜしま模様なの?

コハク
コハクシマウマのしま模様、とても目立ちそうですのに。いったい何の役に立っているのでしょう?
30秒でわかる答え
コハクいちばん有力な説を、30秒でまとめましたわ。

いちばん有力なのは、血を吸うアブなどのハエを寄せつけにくくするため、という説です。実験では、しま模様の上ではハエがうまく減速できず、着地に失敗しやすいことが分かっています。ただし、なぜハエが着地しにくくなるのかという細かいしくみは、まだはっきりとは分かっていません。

水辺を歩くサバンナシマウマ3頭と、水面に映ったしま模様
モザンビークの水辺を歩くサバンナシマウマ。白と黒のしま模様が体じゅうをおおっています。写真:Charles J. Sharp / CC BY-SA 4.0 / ウィキメディア・コモンズ

昔から続く謎

シマウマのしま模様が何のためにあるのかは、昔から科学者を悩ませてきました。草むらで身を隠すため、肉食動物の目をまどわせるため、体温を調節するため、仲間どうしで見分けるためなど、さまざまな説が出されてきました。けれども、実験や観察でしっかり支持されている説は多くありません。

いちばん有力な「ハエよけ説」

今、もっとも多くの証拠に支えられているのが、アブやサシバエなど血を吸うハエを寄せつけにくくする、という説です。アフリカのアブは、シマウマにとって命にかかわる病気を運ぶことがあります。シマウマは毛が短くうすいため、ハエに血を吸われやすい体でもあります。

ウマとくらべた観察

イギリスの研究チームは、牧場で飼われているシマウマとウマのまわりで、アブの動きを観察しました。アブがまわりを飛ぶ回数は同じくらいでしたが、体にとまれた数はシマウマのほうが少なくなりました。動画で調べると、アブはシマウマに近づくときにうまく減速できず、ぶつかって離れることが多かったのです。また、同じウマにしま模様の布をかけると、黒や白の布のときよりもアブがとまりにくくなりました。

図:ウマとシマウマ、アブの動きのちがい
アブの動きをくらべるとウマシマウマまわりを飛ぶ同じくらい体にとまる多い少ない近づく時減速する減速できないしま模様は、すぐ近くで着地をじゃまするらしい

本文と同じ、イギリスの牧場でシマウマとウマを観察した研究(Caro ほか)にもとづきます。

コハク
コハクハエが減速できずに、ぶつかってしまうのですね。

すぐ近くで効くしま模様

ケニアで行われた別の実験でも、サシバエはしま模様の毛皮より、無地の茶色い毛皮にとまることを好みました。どちらの研究も、しま模様は遠くからハエを避けるのではなく、すぐ近くで着地をじゃましていると考えています。なぜハエが着地をしくじるのか、その目のしくみまではまだ分かっていません。

もっと知りたい

  • シマウマは尾をよく振ったり、走って逃げたりもします。しま模様と行動の両方で、ハエに血を吸われにくくしていると考えられています。
  • しま模様の布をかけたウマでも、布のない頭にとまるアブの数は変わりませんでした。しま模様は、おおわれた部分だけを守っていたのです。
  • しまの太いサバンナシマウマと、しまの細いグレビーシマウマの毛皮では、ハエのとまりやすさに差は見られませんでした。
コハク
コハクしま模様は、すぐ近くでハエの着地をじゃまするらしい。細かいしくみは、これからの研究が楽しみですわ。

3択クイズで確かめよう

シマウマのしま模様で一番有力な説は?

答えを見る
  1. 肉食動物から隠れる
  2. 血を吸うハエを防ぐ
  3. 仲間を見分ける

血を吸うハエを防ぐ 実験では、しま模様の上ではアブなどのハエがうまく減速できず、着地に失敗しやすいことが分かっています。

参考資料

  1. Benefits of zebra stripes: Behaviour of tabanid flies around zebras and horses (PLOS ONE, 2019)PLOS ONE(Caro ほか, カリフォルニア大学デービス校・ブリストル大学など)(英語)
  2. Zebras of all stripes repel biting flies at close range (Scientific Reports, 2022)Scientific Reports(Tombak ほか, プリンストン大学など)(英語)

内容は 2026-10-03 時点で上の資料を確認して書いています。研究が進んで説明が変わることもあります。写真のクレジットは各写真の下にあります。